【税理士が解説!】2022年いつまで続くウッドショック!?

「ウッドショックはいつまで続くだろう?」、「アメリカのウッドショックはどういう状況だろうか?」、「いつになったら、ウッドショックが落ち着いて家の価格が下がるだろうか?」、「ウッドショックでホームセンターの木材が入荷見合わせだ!」

こういった悩みが解決できます!

本記事の信頼性

本記事は、ニューヨークで会計の仕事をしていた現在税理士である筆者が執筆しています。

得意の英語を生かして、アメリカを始め世界のウッドショックの状況を調べて解説しています。

これにより日本のウッドショックがいつ終焉するかの予測を立ててみたいと思います。

結論から言うと、あと1年は続くと思います。

読者さんへのメッセージ

ウッドショックに悩む皆様、この記事は、ウッドショックがいつまでか気になっている方向けに書いています。

3分で読める記事です。3分後にあなたは、「ウッドショックがいつまでかわかるかも!」ということがわかるでしょう。

では、はじまります。

いつまで続くウッドショック!?

現在の各国のウッドショック状況は?

2022年アメリカのウッドショック状況は?

2022年をまず時系列に見てみましょう。

2022年新年は、アメリカのウッドショックすなわち木材の価格は一旦落ちました。いつまで続くかわからないウッドショックに光が見えました。

その後、2月に1,272ドル(1,000ボードフィートにつき)に急騰しました。1,000ボードフィートは木材の量の単位です。これは、2021年の夏以降はじめて見られた急騰です。

針葉樹材は、2022年の1月のみで25.4%も上昇しました。(アメリカ労働局の調査による)

その後、アメリカの木材の価格は、2022年4月12日火曜日に829ドル(1,000ボードフィートにつき)まで落ちました。2022年の消費財の中で最低を記録しました。

住宅ローン金利の高騰や、インフレの進行、リノベーションの減少により、このように落ち着きました。

2022年アメリカの住宅ローン金利は?

アメリカの住宅ローンの利息率は、2019年7月に4%近くで、2021年1月に1.5%くらいまで落ちたものの、その後、上昇し続けて、2022年6月現在は、5%近くになっています。

ということは、アメリカ人の住宅買い控えがでてくるかと思います。

しかし、買い控えがあったとしても、1年遅れか2年遅れで住宅購入をすることは間違いないの、あとにずれていくとしか考えれません。

なぜ、住宅ローンの金利が上がっているかというと、支払不能に陥る人がいると見越して金利を上げているのかもしれません。その他、マクロ経済的要因によるのかもしれません。

2022年ヨーロッパのウッドショック状況は?

ヨーロッパでも実は、ウッドショックが続いています。いつまで続くかという点では、現在も続いているということになります。

2022年2月時点において、ヨーロッパでは、パンデミック以降、木材など住宅用資材の価格が高騰していて、緩和していません。パンデミックの間に木材価格は、30~60%高騰しました。

その理由は、コロナの拡散防止のため、ヨーロッパの木材を中国で大量消費したこと、東ヨーロッパにおける紛争、全世界的な輸送コストの増加です。

これにより、いくつかのケースでは、最大400%まで木材価格が高騰しました。

ということで、なんとヨーロッパの木材は、中国で大量消費されて、ヨーロッパでも木材の価格は高騰が続いているようです。

2022年カナダのウッドショック状況は?

2022年3月頃、カナダのウッドショックは再び発生しました。カナダのウッドショックは、いつまで続くかというと、現時点でまだ続いているということになります。

木材の価格は再び上昇です。ただし、建設コストは、現状維持のままです。木材価格は、30%近く高くなっています。

そもそもカナダのウッドショックがどのように生じたのかをここに開設しておきます。

そもそも2021年の11月にブリティッシュコロンビア州の洪水が契機となって、将来の価格高騰へとつながってしまい、供給の遅延が引き起こされました。

一旦、供給の問題と輸送のボトルネックが解決して、製材所が完全に機能し始めれば、価格を元に戻せるという試算でした。

しかし、2022年にオミクロン株が急に広まり、材料の供給が影響を受けてしまいました。

世界的なサプライチェーンの問題により、カナダ国内に材料不足が起きてしまいました。

屋根材、サイディングを除いて、賃金が増加せず、労働力不足に陥り、さらに従業員がコロナにかかり、さらに労働力不足になりました。

2021年から2022年にかけて、住宅附属物(地下、キッチン、お風呂、屋根、アルミのサイディング)も5%価格上昇しました。

これに対して住宅需要は、12%増加しており、2021年の3月以来最高になっています。

ということで、カナダのウッドショックもアメリカと全く同じ状況のように感じられます。住宅の需要が高まっており、木材が足りないのです。

ただし、カナダのウッドショックの場合は、木材そのものはあるようですが、木材を切るための人員不足のようです。これは、少ししたら解消しそうです。

2022年オートラリアのウッドショック状況は?

オーストラリアでは、2022年1月頃、1,234ドル(1,000ボードフィートにつき)まで上がりました。オーストラリアのウッドショックは、いつまで続くかというと、今でも続いているということになります。

2021年6月以降で最大価格になっています。ちなみにアメリカは、先ほども書いた通り、2月に1,272ドル(1,000ボードフィートにつき)なので、ほぼ同じです。

もしかしたら、オーストラリアは、単位がオーストラリアドルかもしれないので、アメリカよりは、少し割安かもしれないです。

オーストラリアのウッドショックは、2021年5月に1,711ドル(1,000ボードフィートにつき)に達しました。それに比べると、28%下落しているそうです。

オーストラリアもほぼアメリカと同様のウッドショックを経験しています。

世界の木材輸出シェアは?

そういえば、考えてみると、世界の木材輸出シェアは、どこが多いのでしょう?

税理士である筆者が調べてみました。

1位中国12.8%、2位カナダ12.3%、3位アメリカ8.4%、4位ドイツ7.6%、5位ロシア6%、6位オーストラリア4.1%、7位ポーランド3.9%、8位インドネシア3.6%、9位スウェーデン3.5%、フィンランド3.7%です。

現状で、中国は、ウッドショック状態で、ヨーロッパに木材を頼っています。ということで日本の木材を中国からの輸入することは、あまり期待できないでしょう。

3位アメリカも国内ですでにウッドショックが起きているので、日本への輸入は期待できないでしょう。

4位のドイツ、9位、10位の北欧は、ヨーロッパ内でウッドショックが起きているので、日本への輸入は期待できないでしょう。

6位のオーストラリアも国内でほぼアメリカと同様のウッドショックが起こっています。日本への輸入は全く期待できないでしょう。

5位のロシアと7位のポーランドは、現在、紛争地帯となっています。日本への輸入は期待できないでしょう。

そうすると、残されるのは、2位のカナダのみです。

カナダは、先述したとおり、木材はあるのですが、労働力が足りないという状況なので、なんとかなりそうです。

しかし、世界中でウッドショックが起こっているので、木材はカナダに集中することでしょう。

8位インドネシアは、どうもウッドショックは起こっていないようです。しかし、インドネシアは、熱帯性気候に属するので、調達できる木の種類が異なるという問題があります。

住宅の建築に使われる針葉樹はインドネシアでは調達できなそうです。

ウッドショックの今後の読み

さて、問題は、世界中で起こっているウッドショックがいつまで続くかという読みです。

「いつまで?」の結論から言うと、あと1年は続くと思います。

なぜかというと、世界の状況を鑑みると、明らかに、木材の輸出国でウッドショックまたは、紛争が起こっているからです。

2022年は、住宅を買おうと思っている若いファミリーなどは、価格上昇でどうしようもなく、賃貸住宅でいかに楽しく暮らすかを考える方が良さそうです。

また、住宅メーカーや大工さんなども一戸建て住宅が売れないので、しばし苦境が続くのかもしれません。また不動産業にも影響がでてくるでしょう。

あと1年、2年は、皆様、支出を抑え、最低限の生活をして、ウッドショックが緩和されるまでなんとか持ちこたえるというのが1つの活路になりそうです。

ウッドショックは、必ず落ち着きます。それまでなんとか持ちこたえましょう!