驚愕の株価7倍 経営の秘密を解く6つの鍵とは!?~Silicon Valley銀行~月1万円からの税理士ポートサイド税理士事務所!

最新更新日 2022/07/14

「どうして7倍が実現できたの?」、「6つの鍵はわが社の経営にも役立つだろうか?」こういった疑問に答えます。

1.本記事の信頼性

本記事は、ニューヨークで働いていた税理士が書いています。

英語も会計も得意なので、ばっちり信頼性があります。

2.読者さんへのメッセージ

本記事は、3分で読み終わります。

3分後にあなたは、「なるほどこういう理由で、8倍が実現できたのか。6つの鍵はわが社の経営にも役立ちそうだ!」ということになるでしょう。

※免責事項 投資をする方は自己責任でお願いします。このブログはあくまで参考程度で。

では、はじまりはじまり~。

3.Silicon Valley銀行は驚愕の株価7倍!?

たった10年、2012年からSilicon Valley銀行驚愕の株価約7倍を達成しました。

株式投資は、利益が10%上がればいい方、投資信託に至っては、3~5%あればいい方だというのに、Silicon Valley銀行に10年前に投資していたら、約7倍になっていたのです。

2012年頃のSilicon Valley銀行の株価は、約58ドルでした。現在は、2022年7月14日には、約406.30ドルです。

では、もっと前を見てみましょう。1988年に、Silicon Valley銀行は、IPO(株式上場)を成し遂げました。

さて、この時の株価はいくらだったでしょうか?もっともっと安かったのです。

その頃、投資しておけば、どんな株より儲かったでしょう。

みなさん、この経営の鍵を知りたいですよね!?では、以下で詳しく見ていきましょう。

4.Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く6つの鍵とは?

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く6つの鍵①:周辺産業

Silicon Valley銀行は、1990年代からの米国のインターネット産業の成長と共に巨大化した銀行です。

これは、ビジネスモデルでいうところの周辺産業にあたると思います。

1848年(江戸時代後期)に西海岸に起こったゴールドラッシュの時周辺産業として、ジーンズや、飲食店が栄えたのと同様のビジネスモデルです。ちなみにこのゴールドラッシュの後期に周辺産業である飲食店を始めて、大成功したのがトランプ大統領で有名なトランプ家です。

1990年代中頃まで、Silicon Valley銀行は、Cisco Systems やBay Networksに初期のベンチャー資金を給付していました。

2002年に、Silicon Valley銀行は、裕福なベンチャーキャピタリストや起業家のためにプライベートバンク業を始めました。

2015年までに、Silicon Valley銀行は、全スタートアップの65%に銀行業とファイナンシャルサービスを提供していることになっています。

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く6つの鍵②:60代からのシニア起業

創業者のBillは元々、銀行家として一線を走ってきて、60代になった1982年に、Silicon Valley銀行を創業しました。

おそらくこの時、Billは、63歳でした。すでにリタイアした後だったかもしれません。

全米第20位の銀行(9,980金融機関中)の創業者がシニア起業とは、意外と驚きかもしれません。

シニア起業と言えば!・・・ケンタッキーフライドチキンの創業者カーネルサンダースだけではないのです。

Billは銀行家としての長年の経験を、新分野に応用して発展した銀行といえるでしょう。

創業者のBillは、1919年日本でいうところの大正生まれで、90歳代まで存命と長生きの方で、ばっちりとSilicon Valley銀行を発展させました。

ちなみにこのBillが銀行家になる前の経歴は以下のようになります。

Silicon Valley銀行創業者のBillは、全米第22位の名門校カリフォルニア大学バークレー校を卒業し、その後ハーバードビジネススクールでMBA取得したとても優秀な方です。

その後、車の販売をしたのちに地方銀行(日本でいうところの地銀か信用金庫)に就職しました。その後、フォードに入社しました。そして、全米第4位の超巨大銀行Wells Fargo銀行に転職しました。

Billの銀行家としてのキャリアには、地方銀行と上場企業と全米トップクラスの銀行が含まれています。

あらゆる規模の銀行、融資を受ける側の上場企業両方を経験して、多角的に見れるキャリアを持っていたのがBillでした。

シニア起業ならではの、あらゆる経験を備えていたのです。

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く6つの鍵③:銀行員らしくない銀行員

Silicon Valley銀行の代表者が、褒められて最高に嬉しいパターンは、「銀行家には見えない。」ということです。

世界どの国でも銀行員というのは、お堅いイメージがあるので、それを打ち破ったカジュアルな銀行員だというところですね。

取引相手が、毎日ジーンズのITベンチャーですから、カジュアルな銀行員の方が親しみやすくて受けそうですよね。

人は外見で判断してしまうところがあるので、外見をカジュアルにするということは、素晴らしい経営の鍵です。

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く6つの鍵④:ベンチャーキャピタルと連携し預金獲得

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く鍵の1つは、ベンチャーキャピタルを通じて、預金を集めたことでした。

その後、銀行、ベンチャーキャピタリストへの融資、そして、顧客がベンチャーから次の段階に進んだ時のサービスへと拡大されました。

アメリカは、実は、銀行口座をオープンするのに、日本と比べ、口座開設のハードルがめちゃくちゃ高いです。

ベンチャー企業が銀行口座をオープンするのすら、日本より遥かに大変だと思われるのですが、ベンチャーキャピタルが出資している会社だとある種、すでに審査済みの会社なので、安心して、預金を集められます。

このあたりを考えて、ベンチャーキャピタルを通じて預金を集めたのかもしれません。

ここは、秘訣をもっと深堀した方がよさそうです。

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く6つの鍵⑤:共同創業者があたり

1982年頃に創業者Bill Biggerstaffと共同創業者であるスタンフォード大学教授Bob Medearisたちは、3人でポーカーグループを作っていました。

そもそも大学教授Bobは、学生から、ビジネスを立ち上げるのに、どこから資金調達できるのだろう?という質問をよく受けていたのです。

ポーカーゲームの途中に、大学教授Bobが、スタートアップアップ向きの銀行を作ってみたらおもしろいのではないか?というアイデアを銀行家であるBillに話しました。そして、これが実行したのがSilicon Valley銀行です。

大学教授がアイデアを出したものの、銀行家ではないので、銀行業務の行い方がわからない。しかし、Billは、長年の銀行家としてのキャリアがあったので、それをばっちり生かしたのです。

まさに、車の両輪のような共同創業者たちです。このようにお互い不足能力をうまく補ったのが経営の秘密を解く鍵だったのです!

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く6つの鍵⑥:横展開

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く鍵としては、横展開があります。

Silicon Valley銀行は、国内M&Aというよりも海外に支店を広げる形で拡大していきました。

アメリカの金融機関は、9,980行ありますが、トップの方の銀行でも海外展開をそれほどしていないところがあります。

例えば、Bank of the Americaなどは、全米トップ3には確実に入りますが、意外や意外、日本に支店はないです。アメリカの銀行は海外展開をそれほどしていないのです。

これに対してSilicon Valley銀行は、海外に横展開しています。

海外のインターネットスタートアップも同じ課題で困っているだろうという理由で海外展開を始めたのです。

これは他の銀行とは違う差別化戦略です。

国内市場ではなく、インターネットベンチャーの国際市場は空いていたのです。

ブルーオーシャンだったわけですね。

2004年に、Silicon Valley銀行は、インドのBangaloreとロンドンに支店を開設しました。2005年に、北京とイスラエルに支店を開設しました。

Silicon Valley銀行は国際的に活動し始めました。

Silicon Valley銀行の経営の秘密を解く6つの鍵⑦:ITバブル、コロナ、リーマンでも打撃をさほど受けず

1992年に、Silicon Valley銀行は、銀行資産の50%を占めていた不動産がバブルで暴落してしまったことにより、2.2ミリオンダラー(日本円で約2.5億円)の損失を計上しました。しかし、さほど、大きな被害は受けず、Silicon Valley銀行は拡大していきます。

米国では、1999年から2000年までの2年間にインターネット企業の株が著しく値上がりしたものの、2001年に暴落するというインターネットバブルがありました。

その時、Silicon Valley銀行はどうなったことでしょうか?

インターネットバブルの崩壊により、Silicon Valley銀行の株価は、50%下落しました。

しかし、大規模な打撃は受けなかったようです。

その後は、全く衰えず拡大していきます。

では、次に起こったリーマンショック時はどうだったでしょうか?

2008年にSilicon Valley銀行は、政府の救済策である不良資産買取プログラムに参加し、連邦準備銀行から235億ドル(日本円で約2兆5,000億円)の投資を受けました。

しかし、2009年に、Silicon Valley銀行は、政府から株を買い戻しました。

この様子を見ると、Silicon Valley銀行は、リーマンショック時に大きな影響を受けなかったようです。

主たる取引先が、インターネット関連のスタートアップだったため、リーマンショックからはうまく切り離されたようです。

さらに2020年頃、全世界を襲ったコロナはどうだったでしょうか?

Silicon Valley銀行は、インターネット系スタートアップに関する銀行なので、特にコロナの影響を受けていないようです。

逆にインドなどで、コロナ解決への取り組みをしていました。酸素工場や、人工呼吸器、救急車、研究室の備品などへの寄付をしています。

4.Silicon Valley銀行についてもっと知りたい方は?

Silicon Valley銀行とは?

Silicon Valley銀行は、全米9,980金融機関中20位です。

Silicon Vallley銀行は、SVBファイナンシャルグループの子会社です。アメリカベースのハイテク企業向けの普通銀行です。

Silicon Valley銀行は、30,000以上のスタートアップを支援するファンドを持っています。

Silicon Valleyベースでは、地域の預金残高が最高の銀行です。

また、Napa Valleyのワイン製造業者への金融サービスを提供する最大の銀行です。

Silicon Valley銀行の本社・支店はどこにあるの?

Silicon Valley銀行の本社は、カリフォルニア、Silicon Valleyのサンタクララです。

Silicon Valley銀行という名の通り、しっかりと、Silicon Valleyに本社があります。

サンタクララという町はどういう町なのでしょう?

サンタクララは、西海岸のサンフランシスコから南70キロの地域にあって、サンフランシスコ郊外とも言われています。

Silicon Valleyでインターネット企業がどんどん育ったために、一時期はサンフランシスコの物件高騰がすごかったと言われています。シリコンバレーで働き、サンフランシスコに住んでいる人が多かったのです。それくらい近いのですね。

サンタクララの人口は、10万人です。神奈川県でいうと、綾瀬市位でしょうか。

インテルやNVIDIAなど半導体関連の本社がサンタクララにあります。

Silicon Valley銀行は、全世界34地域で展開しています。

Silicon Valley銀行の従業員は、1,600人以上です。全米第19位のBMO Harris銀行が、約35,000人の従業員を抱えていましたので、ずいぶん数が違うことに驚きます。

インターネット系スタートアップがメイン顧客ということで、当初からネットを活用して少ない人員でも十分対応できるのでしょう。

Silicon Valley銀行の取扱業務は?

Silicon Valley銀行の業務は、普通銀行とは異なっています。

メイン業務は2つです。

1つ目が、テクノロジー、ライフサイエンス、ヘルスケアのスタートアップ創業者向けの銀行業務を行っています。

75以上の専門家チームが、資金調達の迷路を道案内し、投資家とつなげ、上手に面談するためのアドバイスを提供しています。

2つ目は、プライベートバンクサービスです。Silicon Valley銀行は、総資産が高額な個人やSilicon Valleyの住宅に関するプライベートバンクサービスを提供しています。

Silicon Valley銀行の総資産は?

Silicon Valley銀行の総資産は、191ビリオンダラー(日本円で約20兆円位です。)

※ちなみに日本の国家予算が約100兆円です。

5.「驚愕の株価7倍 経営の秘密を解く6つの鍵とは!?~Silicon Valley銀行」のまとめ

今回は、2012年から、たった10年で株価7倍になったSilicon Valley銀行について、その経営の秘密を解く6つの鍵を書いてみました。

Silicon Valley銀行は、他の銀行とは圧倒的に違う戦略をとっため、たったの40年間で全米第20位まで駆け上がり、その株価を7倍以上にしました。

この経営の秘密を解く鍵を使って、自社の経営も盛り上がっていくといいですね!

今後もこのブログでは、経営者の立ちそうな記事を書いていくので、ぜひ読んでみてくださいね!

参考資料

You Tube “Silicon Valley Banker’s story”

Silicon Valley Bank Homepage