カフェの起業・開業・独立方法は?アメリカ大手「カリブコーヒー」の起業ストーリーを学ぼう!

1.カフェ(コーヒー店)の起業・開業・独立のポテンシャルは?

まず、カフェ(コーヒー店)の適正数からカフェ(コーヒー店)の起業・独立・開業についてのポテンシャルを見てみましょう。

アメリカのカフェ(コーヒー店)は、約63,630軒(2020年)あります。我が国のコーヒー店(喫茶店)は、約238,510軒(2013年)です。人口比は3:1くらいです。人口比を考慮すると、我が国は、20,000軒くらいが妥当な数かもしれません。そうすると、10倍くらいの差があることになります。

アメリカは、車移動社会で、ニューヨーク、サンフランシスコ、シアトルなど歩ける街が少ないので、カフェ(コーヒー店)が総じて少ないのでしょうか。やはりカフェ(コーヒー店)のある町は、多い順に、カリフォルニア、ニューヨーク、テキサスでした。

車なしでも生活できる安全な我が国と、治安上の問題から車に乗っていないと危ないアメリカだと比較が困難なので、ここでは、ニューヨークと東京のカフェ(コーヒー店)の数を比較してみましょう。ニューヨークシティは、3,389店舖/841万人(2020年)だそうです。0.04%です。東京は5店舗/1000人(2014年)とされます。0.5%です。

つまり、東京はニューヨークに比べて約10倍のカフェ(コーヒー店)がひしめくカフェ(コーヒー店)激戦区だとも言えます。

しかし、世の中何事も工夫次第で勝ち上がることはできます。頭脳戦でカフェ(コーヒー店)を経営していきましょう。では、アメリカのカフェ(コーヒー店)ランキング上位のカフェ(コーヒー店)の起業・開業・独立、そして、ビジネスとしての成功のキーを握るために、今回は、カリブコーヒーを学んでみましょう。

2.カリブコーヒーとは?

①カリブコーヒーのアメリカランキングは?

カリブコーヒーは、アメリカ6位のカフェ(コーヒー店)です。63,630軒の第6位です。カリブコーヒーは、現在はナスダック上場です。カリブコーヒーの株価は2021年12月末には、16ドルくらいです。2021年まではすべて直営店でした。2021年に初めての国内向けフランチャイズを始めました。

2019年の総売上は306ミリオンダラー(日本円で330億円くらいです。)アメリカの飲食店の中では、133位になります。

我が国のコーヒーの売上ランキングでは、ドトールコーヒーが1位で、161億円の売上(2021年)を誇ります。

カリブコーヒーは、ドトールコーヒーの2倍の規模になります。

②カリブコーヒーの本社・支店はどこにあるの?

カリブコーヒーの本社はミネソタ州イーダイナにあります。ミネソタ州イーダイナは、アメリカ中央部の北側カナダ寄りです。五大湖であるミシガン湖の西側にあるミネアポリスの都市圏になります。イーダイナは、広い敷地面積にそれぞれ芝生の庭を有するいわゆるアメリカの美しい住宅街です。公園の中に家が建てられているという雰囲気です。ミドルクラスが多い様子です。

カリブコーヒーは、約461の店舗(2021年)があります。

③カリブコーヒーの取扱業務は?

カリブコーヒーは、空色のカップで、クリームが乗ったコーヒーが多いです。クリームが乗った様々なコーヒーと、アップルサイダー、ストロベリージュース、レモネード、スムージー、マフィン、サンドイッチ、ベーグル、ドーナツ、クッキーなどがあります。

カリブコーヒーのメニューを見る限り、アップルサイダー、ベーグルなどの、東部の寒いエリアに特徴的なメニューがあります。

3.カリブコーヒーの起業・開業の歴史

①カリブコーヒーの1992年起業時は?

カリブコーヒーは、1992年に創業されました。カリブコーヒーの創業者は、ジョン・パケットです。カリブコーヒーの創業者ジョンは、ボストンの有名コンサルティングファームベイン&カンパニー出身です。

我が国のタリーズコーヒー創業者の松田公太さんも銀行出身で、カリブコーヒーの創業者ジョンと似たような雰囲気がありますね。

カリブコーヒーの創業者ジョンは、コンサルティングファームで働きながらも起業家になりたいと考えており、ゼネラルモータースで働く妻と共に資金調達方法を模索し、ミネソタに移住してきました。

最初は、ダウンタウンで働くビジネスマンのために週5日の営業を考えていました。カリブコーヒーの創業者ジョンは、最初にミネソタ州ミネアポリスの40階建てのツインタワーであるユーエス・バンクプラザの中に店舗を借りるつもりでしたが、所有者との交渉が難航し、こちらを諦めざるをえませんでした。これにより資金調達計画も頓挫しました。仕方ないので、郊外のエリアで、探しえる物件を探すことになりました。

こうして1992年にミネソタ州イーダイナに最初のカリブコーヒーをオープンすることになりました。

②カリブコーヒーの2005年は?

2005年にカリブコーヒーはナスダックにIPOの準備を始めました。2年後に14州337店舗になることを目的としていました。この時のカリブコーヒーのCEOは、マイケル・ジェイ・コールです。彼は、グレイト・アメリカン・クッキーカンパニーの創業者であり、後にカリブコーヒーのCEOになった人物です。その後、議員にもなっています。

③カリブコーヒーの2006年は?

2006年にカリブコーヒーの大株主は、ベンチャーキャピタルであるアーカピタとなりました。こちらは、最初の中東系の投資銀行です。カリブコーヒー創業者ジョンは、アーカピタに株式の大部分を売却し、大体80ミリオンダラー(約90億円)を得ました。この時は、100の店舗と2,000人の従業員がいました。

④カリブコーヒーの2012年は?

2012年にカリブコーヒーは、ドイツ系のジェイ・エー・ビー・ホールディングスにM&Aされました。カリブコーヒーの買収価格は、324ミリオンダラー(日本円で360億円くらい)です。

カリブコーヒーは、そのブランド、マネージメントチーム、成長戦略、ミネソタ州の本社などは守れることになりました。このジェイ・エー・ビー・ホールディングスはルクセンブルクに本社を置く、ドイツのコングロマリット(財閥)です。このジェイ・エー・ビー・ホールディングスは、多くのカフェ(コーヒー店)を所有してる他、ジミーチュウ、バリーなどの高級ファッションブランドも保有しています。

⑤カリブコーヒーの2013年は?

2013年にカリブコーヒーは、80店舗の閉鎖をアナウンスしました。2012年の時点で610店舗ありました。

⑥カリブコーヒーのコロナ期は?

2021年にカリブコーヒーは、初めて国内フランチャイズプログラムを開始しました。