横浜ビジネスグランプリ応募のメリット・デメリット(税理士事務所の所長がしっかり解説。)
「横浜で応募できるビジネスグランプリはあるだろうか?」、
「横浜ビジネスグランプリのメリット・デメリットはなんだろうか?」、「横浜ビジネスグランプリの応募手順はどうしたらいいだろうか?」という方向きに書いてます。
もくじ
1.本記事の信頼性
本記事は、税理士である筆者が横浜ビジネスグランプリのメリット・デメリットを解説したものです。
税理士は、開業・創業・独立が得意なことが多いので信頼性はあるでしょう。
2.読者さんへのメッセージ
新しく事業を始めるときに、色々な方法がありますが、その方法の1つとして、ビジネスグランプリに応募するという方法があります。
実は、ビジネスグランプリも気をつけないといけないところがあります。怪しいビジネスグランプリもあるのです。
今回ご紹介する、横浜市のビジネスグランプリならば、「市」という公共の運営なので、全く安心です。
この記事は3分ほどで読み終わります。3分後にあなたは「横浜ビジネスグランプリの全貌がなんとなく捉えられたぞ。」ということに気づくでしょう。
では、横浜ビジネスグランプリのメリット・デメリットはじまり・はじまり~。
3.横浜ビジネスグランプリ応募のメリット・デメリット(税理士事務所の所長がしっかり解説。)
①横浜ビジネスグランプリのメリット
横浜ビジネスグランプリのメリットA:「横浜市」主催なので安心
横浜ビジネスグランプリの最大のメリットは、「横浜市」主催なので、安心だということです。
ビジネスグランプリは他にも色々行われていますが、中には、優勝したら出資を受け入れないといけないという条件付きのところもあったりします。
出資を受け入れれば、最初は資金的に楽ですが、代わりに株を握られることになります。
そうなるとせっかく独立したのに、誰か(出資者)の言うこと聞かないといけないというハメになる可能性があります。自由に事業をできず、起業後のスピードが落ちてしまい、うまく波に乗れない可能性があります。
さらに、事業がうまくいってもIPOやM&Aが自由にできなくなってしまう可能性があります。
よって、ビジネスグランプリは、なんだかよくわからない制約がついていないか、ちゃんと確認する必要があります。
横浜ビジネスグランプリは、筆者がざっくり確認してみたところ、そのような制限はなさそうでした。
※応募前に、ご自身でもう一度しっかり制約付きでないか確認するようにしてください。自己責任になります。
横浜ビジネスグランプリのメリットB:事業計画書をついでに作れる、プレゼンの練習ができる、資金調達面接の練習ができる
横浜ビジネスグランプリの応募用紙は、6枚です。
1ページ目は簡単な履歴書のようなものです。
2~6ページ目の5枚が事業計画書になっています。
ある種、A4を5枚埋めて、ホームページにアップロードすれば完了ですから、人によっては、1,2日で完了できるでしょう。
事業計画書の5枚のうち、3枚は特に簡単です。あなたが始める事業の概要などを200文字でまとめたり、新規性、成長性、実現可能性、横浜経済や社会への影響をまとめるだけです。
事業計画書の残りの2枚が多少難しいです。資金計画・損益計算書という経理関係の予測を行う必要があります。どのくらい儲かるのかということを数字を使って示すことが必要です。
この事業計画書は、日本政策金融公庫や他の銀行で融資を依頼する時にも結局必要になるので、この場で作ってしまった方が後々楽になります。
さらに、予選を通過して、10人くらいに選ばれると、ステージの上でプレゼンする機会が生じます。
イメージとしては、Ted Talkのような舞台のようです。
横浜ビジネスグランプリのプレゼンをすることによって、いかに人を引き付けるスピーチをするかということの練習になります。
このプレゼンスキルは、開業後も、資金調達をしたり、お客さんに自社の商品をアピールしたりと何かと使えるスキルになりますし、後の自信にもつながることでしょう。
横浜ビジネスグランプリを通じて、起業家に必要なスキルの練習ができるのです。
最終的に賞金をとれなくても「いい練習になった!」ということになるでしょう。
横浜ビジネスグランプリのメリットC:賞金あり
横浜ビジネスグランプリの最優秀賞は100万円、一般部門優秀賞30万円、学生部門優秀賞10万円、女性起業家賞となります。
賞金がでるのは、3人しかいないようです。
学生で10万もらえると大きいような気がしますが、社会人で30万は少し微妙に感じる金額でしょう。(100万もらえれば嬉しいですが。)
ちなみにどのくらいの人が横浜ビジネスグランプリに応募しているかというと、2021年の横浜ビジネスグランプリでは、一般部門は54件、学生部門は44件の応募となっていました。確率は、3%くらいでしょう。
しかし、この賞金がとれるかとれないかというのは、さほど重要ではありません。
上に書いたメリットを享受するおまけとして、賞金もらえたらラッキーくらいの気持ちで挑んだらいいと思います。
②横浜ビジネスグランプリのデメリット
横浜ビジネスグランプリのデメリットA:最先端事業の必要あり(ITはばっちりOK)
横浜ビジネスグランプリのデメリットとしては、新規性が重視されます。
2022年ファイナリストの方を見ても、ざっくり8,9割がIT事業です。
「遠隔・解析用Webアプリ」、「全製造にDXを3DPCプラットフォーム」、「数理モデル技術を利用した農事業」、「オンライン薬剤師」など。
よって、例えば、職人さんで独立する場合や、医師が独立する場合、美容師が独立する場合など、従来からある産業での起業だと横浜ビジネスグランプリ向きではないです。
IT系の方のみ応募できるビジネスグランプリでしょう。
また、従来産業の方もITを使うなど切り口を変えるといけるかもしれません。このあたりは、よく熟考する必要があるでしょう。
横浜ビジネスグランプリのデメリットB:ビジネスモデルが公表される
これは、横浜ビジネスグランプリのホームページにも記載されていましたが、ビジネスモデルが公表されます。これが一つのデメリットとなります。
ビジネスモデルは、完成して利益を上げられるようになるまで、なるべく秘密にしておいた方がいいからです。
しかし、横浜ビジネスグランプリの推奨する方法によると、ビジネスモデルについては、公表されても支障がない程度に、書いておくと良いとのことです。
なかなか匙加減が難しいですね~。
横浜ビジネスグランプリのデメリットC:賞金が少ない
横浜ビジネスグランプリのデメリットの1つとして賞金が少ないということが挙げられます。
2020年までの横浜ビジネスグランプリには、シニア賞30万円がありましが、2022年には、シニア賞自体消えています。女性起業家賞も2020年には30万でしたが、2022年は賞金は0に減額されています。学生部門も20万から10万に減額されています。
コロナの影響なのでしょうか?
しかし、これは、もう仕方ない。
賞金はもらえたらラッキーくらいの気持ちでいくといいと思います。
4.横浜ビジネスグランプリのメリット・デメリットのまとめ
横浜ビジネスグランプリのメリット・デメリットを見てきて、どうでしょうか?
横浜ビジネスグランプリに応募した方がいいのは主にIT起業家の方という印象です。
また、横浜ビジネスグランプリに応募したところで、デメリットはほとんどないのではないかと思います。
後に役に立つスキルを無料で横浜市が教えてくれるようなものです。
2022年のファイナリストの発表は、2022年2月25日~2月28日くらいまででした。
次回は、2023年の応募になります。
2022年10月1日~29日が応募期限なので、今から事業計画書などを作成して事前準備を始めてみてはいかがでしょうか?
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