神奈川県融資と横浜市融資の比較。どちらがおすすめ?(現役税理士がしっかり解説)

「神奈川県融資と横浜市融資は利子を見るとどちらがお得なのか?」、「神奈川県融資と横浜市融資を自分は申し込めるだろうか?」、「神奈川県融資と横浜市融資の手続きはどうしたらいいか?」

このような疑問に答えます。

1.本記事の信頼性

本記事を書いている筆者は現役税理士です。

筆者は、昔、ニューヨークで経理の仕事をしており、そこで自社のために世界有数の銀行から融資を取り付けていたり、為替取引の交渉をしたりしていました。

このため、銀行といえば、信用金庫・地方銀行どころか、すでに世界をけん引する銀行と取引をしてきましたので、銀行融資は得意だと言えるでしょう。

2.読者さんへのメッセージ

「神奈川県融資と横浜市融資は利子を見るとどちらがお得なのか?」という方向けに書いています。

本記事は、神奈川県融資と横浜市融資を比較します。

なお、「神奈川県中小企業融資制度」の方は、令和4年(2022)年の情報を元にしています。

「横浜市中小企業融資」の方は、令和3年度までしか資料がないので、そちらの情報を元にしています。

※詳しい条件は、こちらの記事は省略しておりますので、実際に融資をお申込みされる前にしっかりご確認ください。

では、はじまります。

3.神奈川県融資と横浜市融資の比較。どちらがおすすめ?(現役税理士がしっかり解説)

神奈川県融資と横浜市融資比較①:新規創業の場合

A.神奈川県融資

神奈川県融資の場合は、「創業支援融資」になります。

神奈川県融資の場合は、個人事業主も法人も融資OK。創業前でもOK。創業後5年以内でも融資OK。融資期間は、1年から10年です。

融資利率は、「固定金利:年1.8%以内(創業特例の場合は1.6%以内。)」、信用保証率は、「年0.40%(創業特例の場合は0.00%)」です。

B.横浜市融資

横浜市融資の場合は、「創業おうえん資金」になります。

横浜市融資の場合は、個人事業主も法人も融資OK。創業前でもOK。創業後5年以内でも融資OK。融資期間は、1年から10年です。

融資利率は、「固定金利:1.9%以内(創業支援を受けた場合は、1.5%以内)」、信用保証率は、「0.36%(若干助成あり)(創業特例の場合は0.30%)」です。

※横浜市融資の方は、創業おうえん資金(再挑戦)という枠もあります。

神奈川県融資と横浜市融資比較②:小規模企業の場合(従業員5人から20人位まで)

A.神奈川県融資

神奈川県融資の場合は、「小規模零細企業保証資金」があります。

従業員が20人以下(卸・小売・サービス業は、5人以下)という条件があります。

融資利率は、「1年以内年1.1%以内、1年超5年以内年1.6%、5年超10年以内年1.8%」

信用保証率(県の補助後)は、「0.50%から1.76%」

※さらに信用保証率が割引になる方法もあります。

B.横浜市融資

神奈川県融資の場合は、「小規模企業特別資金」があります。

従業員が20人以下(卸・小売・サービス業は、5人以下)という条件があります。

融資利率は、「固定金利:1年以内年1.2%以内、3年以内年1.6%以内、5年以内1.8%、5年超1.9%以内」

※変動金利もあります。

信用保証率は、「0.45 ~ 1.98% (1/10助成)」

※短期継続融資を活用したい方向けには、「小規模企業 資金繰り安定 サポート資金」もあります。

神奈川県融資と横浜市融資比較③:継続企業の場合

A.神奈川県融資

神奈川県融資の場合は、「事業振興融資」になります。

融資利率は、「固定金利:1年以内年1.6%以内、1年超~10年以内年2.6%以内」

※変動金利も選べます。

信用保証率は、「年0.45%~1.9%」です。

※売掛金を担保にするタイプの融資もあります。

B.横浜市融資

横浜市融資の場合は、「振興資金」になります。

融資利率は、「固定金利:1年以内1.5%以内、3年以内2.0%、5年以内2.2%、7年以内2.3%、7年超2.5%」

※変動金利も選べます。

信用保証率は、「年0.45%~1.90%」です。

神奈川県融資と横浜市融資比較④:貿易業の方

A.神奈川県融資

神奈川県融資では、貿易を行う方向けに「輸出入促進資金」が用意されています。

B.横浜市融資

横浜市融資では、貿易を行う方向けに「横浜市貿易振興金融制度」が用意されています。

神奈川県融資と横浜市融資比較⑤:未来への活動

A.神奈川県融資

神奈川県融資では、新たな取り組みをする方向けに「新たな事業展開対策融資」、「かながわイノベーション戦略的支援融資」、「経営革新支援融資」、「生産性向上支援融資」を用意しています。

B.横浜市融資

横浜市融資では、新たな取り組みをする方向けへの融資は見当たりません。

神奈川県融資と横浜市融資比較⑥:経営難の場合

A.神奈川県融資

神奈川県融資では、経営状態が悪い会社向けに、「売上・利益減少対策融資」、「セーフティネット保証5号」、「借換支援融資」、「経営力強化サポート融資」、「条件変更改善借換融資」、「リターンアシスト長期保証融資」、「リターンアシスト長期保証融資(別枠保証)」、「事業再生サポート融資」を用意しています。

また、神奈川県融資では、コロナでお困りの会社に「コロナ新事業展開対策融資」、「コロナ・災害対策支援融資」、「新型コロナウイルス関連融資」、「伴走支援型特別融資」、「事業再生サポート融資(感染症対応枠)」を用意しています。

B.横浜市融資

横浜市融資では、経営状態が悪い会社向けに、「経営安定資金」、「経済変動対応資金」を用意しています。

また、横浜市融資では、コロナでお困りの会社に「新型 コロナウイルス 経済変動対応資金」を用意しています。

さらに、横浜市融資には、「事業承継資金」もあります。

横浜市融資特有のユニークな融資制度としては、次のようなものがあります。

横浜市の各種認定や、市の推進する事業を行う方向けには、「よこはまプラス資金」があります。

神奈川県融資と横浜市融資比較⑦:事業承継

A.神奈川県融資

神奈川県融資では、事業承継向けに「事業承継関連融資」を用意しています。

B.横浜市融資

横浜市融資では、事業承継向けに「事業承継資金」、「経営者保証不要」を用意しています。

神奈川県融資と横浜市融資比較⑧:その他

A.神奈川県融資

「かながわSDGsパートナー」の方、災害等への備えに取り組む方、分煙設備等を設置する方向けの融資があります。

B.横浜市融資

横浜市の各種認定等 を受けている方か横浜市が推進する取組を行う方向けの融資があります。

4.神奈川県融資と横浜市融資の手続きはどうしたらいいか?

神奈川県融資と横浜市融資の手続きは、取引銀行で申し込めます。

しかし、ちょっと待ってください。銀行に行くのは最後にしてください。

実は、創業融資や設備資金などは、事前の準備状況によって利息(利率)が変わるのです。

「とりあえず銀行で聞いてみてからでいいや。」などと思ってしまうと、大変なことになります。

銀行に申込に行く前に、しっかり準備しておかないと、銀行員は、

「経営について、何もわかっていない社長だな。貸しても返してくれない可能性があるから、貸すのをやめておこう。又は、利息(利率)を高めに設定しておこう。」

という風に判断します。

銀行融資は、銀行に行く前の事前準備がキーとなります。

ポートサイド税理士事務所は銀行融資のサポートも行っています。どうぞお問い合わせフォームからご連絡ください。

5.神奈川県融資と横浜市融資の比較まとめ

神奈川県融資と横浜市融資を比較してみたところ、全体的に神奈川県融資の方がお得なイメージです。

しかしながら、神奈川県融資は大雑把な区切りになっていて、返済期間によっては、横浜市融資の方がお得なケースもあります。

あなたが返済期間をどのように設定するかによって、神奈川県融資と横浜市融資どちらがお得か変わります。

また、融資の種類としては、神奈川県融資の方が豊富なので、横浜市融資が受けられなくても神奈川県融資が受けられるという可能性があります。

さらにいえば、この記事は神奈川県融資と横浜市融資を比較しましたが、政府系金融機関として、日本政策金融公庫もありますし、他にも信金・地銀など様々な金融機関があります。

融資を申し込む前には、公的金融機関プラス一般的金融機関をしっかりと比較してベストな解答を出すことが望まれます。

そして、繰り返しになってしまいますが、銀行融資は、銀行に行く前の事前準備がキーとなります。

ポートサイド税理士事務所は銀行融資のサポートも行っています。どうぞお問い合わせフォームからご連絡ください。